M-4S型の構造と機能
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概要
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M-1,M-3D型を含むM-4S型シリーズ6機を溝造の面からながめるとき,その大きな特長は開発段階での試行錯誤的要素が極めて少かった事であろう。ラムダ型シリーズではL-2型,L-3型,L-3H型,L-4S型更には補助ブースタ装備型と計画の発展に伴い構造面でもその都度大幅な改正を重ねていったがM-4S型では当初からM-4Sの最終形態を想定して構造計画が行われていた。新規開発に類する問題については小型機あるいはL-4S型等で予備試験を済ませた後実機に織り込まれていった。M-1-1,M-3D-1はシステム全体の予備試験機であったが構造部門でもこの計画に沿って,まず第1段目周りの構造をM-1-1で完成させまた第2段目及び最終段周りをM-3D-1でほぼ完成させた。この後ノーズフェアリング,上段接手等に若干の改造を施し,残りの第3段目関係を完成させてM-4S-1の実験に臨んだ。以後最終の4号機迄その構造にはほとんど変更の必要は生じなかった。これは計画,設計,製作のよろしきを得た事はもちろんであるが,L-4S型における多大の苦労から得られた成果による点も大であり,また各種予備試験等開発段階での予算的配慮にめぐまれた事も見逃がす事が出来ない。
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