調理実習における習得調査について : その1
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概要
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1.平成10年から12年入学の本学生活文化学科食物栄養専攻学生に対し1年次生の調理実習の日本料理基礎終了後調査した。出身高校の条件や11項目別に分類された小学校,中学校,高校で実習した料理名を選択回答,さらに学校や家庭を問わず習得した,だしの取り方と使用経験のある炊飯器具を記入させた。また高校時と本学入学後の調理実習の比較と印象に残った料理を自由記入させた。調査対象者数は,平成10年度86名,平成11年度56名,平成12年度80名で,授業時間内に配布し回収した。2.高校時における調理実習の履修年次は1年生と2年生が圧倒的に多く,印象に残った料理では日本料理名は単独回答が多く,西洋料理名は複数回答が多かった。3.『料理クラブ』の有無は半々で,活動内容は週1,2回自作献立実習であった。また文化祭やコンクールの参加もあるものの,自主的に行動していたという回答は調査人数222名中1人であった。4.小学校,中学校,高校で実習した料理名をみると,日本料理には欠かせない白飯,味噌汁は90%前後の実習率であることがわかった。5.だしの取り方は,料理によって乾物類とインスタント類粒をうまく使い分けているようであった。6.炊飯器具ほ各年,ガスよりも電気炊飯器の方が使用率が高かった。7.本学に入学してからの感想では,実習班内の献立分担には賛否両論ではあったが,今まで鰹のたたきやかしわ餅は市販品でしか見たり,食べたりしたことがなかったので,自分で作れることが出来て嬉しいという学生が多かった。こういう小さな感動が授業に対しての興味を引くように思えた。
- 2000-12-30