日本語のアスペクトと反実仮想
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿は、日本語のアスペクト辞「〜てい」の形式的分析を示し、それと、「〜たら」「〜れば」を伴う反実仮想表現との関連を論じる。 Igarashi and Gunji (1998) に示した以前の分析を再整理し、動詞と接辞「て」がそれぞれ最大2つの「視野」をとり得ることから、最大4つの視野の組み合わせが可能であることを示す。そして、これらのうち、進行の視野を除く3つが、事象を、「縮退」と呼ぶ形で全体的に捉えるという共通性をもつことから、それが反実仮想にふさわしい視野を与えることを論じる。
- 神戸松蔭女子学院大学の論文
- 2004-03-21
著者
関連論文
- 再帰化再考
- 一般教養としての生成文法
- 日本語はどんな言語か? : 類型論的観点からの日本語
- 後藤博一先生の蒔かれた種 (後藤博一先生退任記念号)
- 否定辞と共起する表現の意味論
- 日本語の分裂文と談話表示意味論
- 反実仮想と日本語のアスペクト (特集 アスペクト研究の新展開)
- 日本語のNPIの韻律と意味
- Measurement and Quantification Revisited
- 言語普遍性と個別性 (特集 言語類型論の新たなる地平--普遍的な分類基準の発見)
- 日本語のアスペクトと反実仮想
- 日本語のかき混ぜ
- 原田信一著福井直樹編, シンタクスと意味 : 原田信一言語学論文選集, 2000年11月10日発行, 大修館書店刊, A5判, 844ページ, 本体価格10,000円
- 主辞駆動句構造文法(HPSG)の概要
- 量化研究の概要
- 日本語文法--多様な観点から (特集 日本語文法研究の諸相--これからの日本語文法研究のために)
- 「言語理解-SHRDLUの先にあるもの-」へのコメントと回答
- 「[自然言語]処理」と「自然[言語処理]」
- 日本語の名詞句に関するメモ
- 特集号を出すにあたって
- 制約に基づく意味論 (特集 意味のありか--越境する現代意味論)
- 自然言語の意味論 : 概説(ソフトウェア科学・工学の数理的方法)
- 岩波情報科学辞典, 長尾真他編, 岩波書店, 1990
- 言語と計算
- 言語を処理する脳 : 言語学からみた脳(基研短期研究会「動的脳観」,研究会報告)
- 統語論と意味論 (特集 新しいの発見--ことばのフロンティア)
- 日本語の「が」と「は」に関する覚え書き
- 語彙分解によるアスペクトの分析