Ab Initio 分子軌道法によるメチレン錯体の構造と反応性の研究
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概要
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量子力学とコンピュータの発達により, 不安定で寿命の短い化学種や遷移状態に関する知見が理論的に得られるようになった。メチレンの遷移金属錯体は不安定で反応性が高いため, たいへん興味が持たれているにもかかわらず, 合成単離したり, 各種スペクトル解析によって研究することは困難である。しかし, 反応理論を構築したり, 新規合成反応を設計するためにはこれらの不安定な化合物に関する情報が必須である。本報告では, 実験的に検出が困難な反応中間体であるメチレンーニッケル錯体の構造をab initio分子軌道法によって計算し, その反応性を考察した。ab initio分子軌道計算プログラムはPopleらによって開発されたGAUSSIAN 88をFACOM MSPシステムに移植して用いた。
- 金城学院大学の論文
- 1992-03-20
著者
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