アルドール反応の立体選択性に関する理論的研究
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概要
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エノレートとアルデヒドとのアルドール反応の生成物は通常スレオ体とエリスロ体の混合物であるが, それらの一方を選択的に主生成物として得ることは合成化学的に重要な課題である。本研究ではMNDO分子軌道法を用いて開環構造の遷移状態を経由するアルドール反応に関して検討を加えた。その結果, 高い立体選択性を得るには, エノレートアニオンとアルデヒドの反応にみられるように負の電荷を持った酸素原子間の反発を利用するより, アルデヒドから誘導したオキソニウムカチオンとシリルエノレートとの反応におけるような反応分子間のクーロン引力を利用する反応系の構築が効果的であることを明らかにした。
- 金城学院大学の論文
- 1993-03-20
著者
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