<研究報告>勃興時における蒙古人の太陽崇拝と祖先崇拝について
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概要
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勃興時における蒙古人は,族長から庶民にいたるまで殆ど,最高神である騰格理(tengeri)の崇拝を中心とする厚いシヤマニズム(schamanism)の信者であった.そしてこの吾人の想像を絶する信仰心の広さと深さは,成吉思の蒙古統一の主要原因の一つとなったのである.(愛知工業大学研究報告第4号, p. 261-65,同5号, p.11-16参照)又これと同様に当時の蒙古人は,厚く祖先を崇拝し,始祖の説話を大切に伝え氏族の伝統を誇りとしたのであって,これは軈て民族的団結や復讐の精神となって,蒙古の建国や拡張の動因となったのであるが,本論では勃興当時(A.D.1150-1250)の蒙古人の太陽崇拝と祖先崇拝の姿を,当時の民俗を語る貴重な史料「元朝秘史」を中心として叙述する. (D.p.2-4, J.序論, p.16参照)引用の文献ほ便宜上別紙の通り省略記号を用いる.
- 愛知工業大学の論文
- 1972-03-30
著者
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