ホームヘルパーの健康管理と感染予防行為について : ホームヘルパーと施設介護識との比較
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
在宅で生活している利用者の健康保持は最も重要であり,それを支える家族(介護者)の健康も重要である。またケアの面で一番利用者や家族と接する機会が多いホームヘルパーの健康維持においても見落とされがちだが,言うまでもなく大切なことである。介護保険制度が開始され,ケアの質の向上・ケアプランの内容・制度運営上の評価はいたるところでなされているが,ホームヘルパーの健康管理についての研究報告は少ない。また高齢者人口の増大と慢性難治性疾患の増加により,医療依存度の高い人々が自宅療養を行う機会が増加している今日,病院内での院内感染対策とともに在宅で働くホームヘルパーの感染予防やそれに伴う健康管理についてもっと調査・研究がなされる必要がある。そこで本調査では,ホームヘルパーの健康管理と現場での感染対策の現状を明らかにし,さらに感染症の理解度と感染予防行為について,ホームヘルパーと施設で働く介護職とを比較検討した。結果は予測どおり健康管理においてはホームヘルパーの健康診断受診率は高いものの,受診していても自己負担を強いられていた。感染予防についてもホームヘルパー自身の管理に任されているところがあり,しっかりした感染マニュアルを持っているところは在宅で働くホームヘルパー,施設介護職ともに少なかった。また,感染予防の知識と感染予防行為との関係性では,在宅では知識があればあるほど感染対策に積極的であるという結果を得た。よってホームヘルパー講習の内容の検討,研修後の教育,感染マニュアルづくりなど今後の課題といえる。
- 2002-01-31
著者
関連論文
- 介護福祉士の就労意欲に関する研究 : 佐世保市およびその近接地域の介護福祉士(社会福祉学科共同研究)
- 痴呆性高齢者グループホームの課題と展望 : グループホームに関する文献検討
- ホームヘルパーの健康管理と感染予防行為について : ホームヘルパーと施設介護識との比較
- 腰痛予防とSelf-Esteemとの関連