グループ主軸法による相関性の高い行動特性の測定尺度の構成 : Eriksonのパーソナリティ構成要素の測定尺度の構成
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概要
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互いに密接に相関する心理学的測定尺度を構成するとき、項目間相関行列の因子分析では期待する因子が得られないことがしばしばある。なぜなら、多くの項目が少数の因子に集中して、目的とする因子の数が減少し、項目が集中した因子は期待する因子とは質的に異なったものになるからである。グループ主軸法は内容的妥当性のある主成分軸を抽出し、その主成分軸と全項目の相関係数を算出するのに有効な方法であり、これを用いて内容的妥当性に基づいた項目選択を行うことができる。 本論文では、Erikson の漸成発達図式から6つのパーソナリティ構成要素の尺度をグループ主軸法によって構成することを示すものである。6つのパーソナリティ構成要素とは、基本的信頼感、自律性の感覚、自主性の感覚、生産性の感覚、同一性の感覚および親密性の感覚である。これらの構成尺度はそれぞれ8項目から成り、これらの尺度のα係数は0.837から0.893である。Erikson 漸成発達図式からの6つのパーソナリティ構成要素の尺度は十分な信頼性と内容的妥当性を持つものといえる。
- 2004-01-31
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