リーデリング[リーディング]とリスニングの統合がEFL読解に与える影響
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概要
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音声教材の普及に伴い、黙読対音読という従来のモード比較研究は影をひそめ、最近は伝統的黙読に対しリスニングを取り入れた黙読(リスニング読み)及び音読(シャドーイング読み)の訓練効果が注目されている。しかし初見テキストに関しては、日本人EFLの場合、音読に対して黙読が有利だとする定説があるため、音声支援読みによるモード比較はなされていない。本研究では、リーディングとリスニングの統合が初見テキストの英文読解に及ぼす影響を、3種類の読み方比較により調査した。条件を統制した3編の物語冒頭文を、等質の3グループのEFL学生に順序を違え、それぞれ3通りの読み方(黙読、リスニング読み、シャドーイング読み)で読んでもらい、直後に行った筆記再生法によるテストのスコアを比較した。読み方の変数による統計的有意差はみられなかったが、テキスト別比較では、物語に対する馴染み度の違いにより有意差がみられた。個別分析の結果から、シャドーイング読みは視覚的・聴覚的イメージの豊かな馴染みあるテキストの場合、読解を促進し、一方リスニング読みは、一番馴染みのないとするテキストの場合でも、読解を促進することがわかった。
- 2004-01-31
著者
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