<資料>子ども虐待を生んだ家族の要因と看護の役割
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概要
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児童虐待のために障害児施設に措置入所した子どもたちに関わり, 児童虐待が子どもに与えた影響の大きさと, 虐待を受けた子どもにとっての遊びの重要性を考えることができた。また遊びを通して子どもの社会関係が広がったケースを体験した。この事例から児童虐待を生んでしまった家族の要因を記録, および聞き取り調査で明らかにするとともに, 児童虐待を受けた子どもの成長発達を促す援助の方向性を見出すことを目的にまとめた。その結果, 乳児期から虐待を受けた子どもに遊びを通して関わることが, 心を開き社会性の発達につながっていくことが明らかになった。また児童虐待を生む要因には, 母親側の要因と子ども側の要因があり, この双方が相俟って母子関係の中で発展した結果が児童虐待であることがわかった。虐待を生む要因の中で重要なことは, 母親の社会的孤立であり, 相談する人が身近にいないことが影響を及ばしてした。看護は出産直後から母子に関わる仕事であり, 母親を孤立させない援助を積極的に進めていく必要を感じ, 今後さらに事例を重ね児童虐待における看護の役割の明らかにしていくことの重要性を見出すことができた。
- 宮崎県立看護大学の論文
著者
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