<原著>英文学における自然観の変遷 : Wendell Berryの自然詩にみられる神
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概要
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人間と自然の共存の長い歴史において,過去100年ほどの短い時間に人間が自然をひどく破壊してしまったことを深刻な問題ととらえる自然詩人たちは,人間を自然界の頂点におくという,旧約聖書に基づいた人間至上主義を否定する。彼らは人間は自然の一部に過ぎないとし,人間よりも動物や植物や鉱物の中に人間を超える崇高なものを見出す。その中で,ケンタッキーの山間で実際に農業を営みながら詩を書いてきたWendell Berryの作品の中には "Sabbath,""Creation,""Eden,""mystery"など聖書に出てくる言葉が頻繁に使われている。宗教と言語の間には深い関係があるというベリーは,これらの言葉の宗教上の意味を否定することなく,さらに別の意味を付加して使っているように思われる。彼が自然のサイクルの中に見出す秘蹟や自然界に遍在する神性を表現する言葉としてである。
- 2003-03-29
著者
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