<原著>健康な看護学生の鼻腔から分離された黄色ブドウ球菌のエンテロトキシンおよびTSST-1産生とコアグラーゼ型別について

概要

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健康な看護学生の鼻腔から黄色ブドウ球菌を分離し,エンテロトキシン(SE)A〜D,Toxic shock syndrome toxin-1(TSST-1)の毒素産性を調べた。そしてこれら毒素産生黄色ブドウ球菌のコアグラーゼ型別についても調べた。198人の健康な看護学生の鼻腔から分離された黄色ブドウ球菌は48株(24.2%)で,分離されたすべての株はメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)であった。48株のうちSEA〜SEDあるいはTSST-1のどれかを産生している株は23株(47.9%),それらの毒素を産生していない株は25株(52.1%)であった。23の毒素産生株の中で7株(30.5%)がSEBを,6株(26.1%)がTSST-1+SEAを,4株(17.4%)がTSST-1を,2株(8.7%)がSEAを,2株(8.7%)がSECを,1株(4.3%)がSEA+SEBを,1株(4.3%)がTSST-1+SECを産生していた。また,毒素産生株のなかでコアグラーゼIV型,VII型,III型の株がそれぞれ39.2%,34.8%,13.1%と比較的高い頻度で検出された。
西南女学院大学の論文
2003-03-29