力の多角形を用いた組織内部ストックモデル : 市場と組織の共振に関する研究第3報
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概要
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本論では、組織活動におけるストック領域を、将来に向けた準備領域と捉え、将来時点での収益を目指した現在時点での支出、あるいは、現在時点での収益に対する将来時点で支出といった、異時点間での収益を目指した活動群であるとする組織内部ストックモデルを提案する。 まず、資産の基本属性である将来便益性と、投資・回収の周期運動との類似性から、資産を保存力と捉え、各種ストックの定義をフローベクトルと比例定数の積とする。次に、将来便益と貸借を軸とする平面上において、ストックのベクトル表示を行い、ベクトルを辺とする「力の多角形」によって、資産、資本、負債、利益といったストックファミリーを記述する。 その上で、「力の多角形」の検証として、電気業界大手6 社の貸借対照表から、資本取引領域と損益取引領域の各々の理論負債量を算出し、実際の負債量との一致性を評価する。最後に、時間・収益・貸借の3 軸によって構成される空間を用いて、ストックファミリーとフローファミリーの統合した表示を試みる。
- 多摩大学の論文
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