ティモシー・モーの The Redundancy of Courage における書き言葉とアイデンティー
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概要
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昨年に引き続き,自分のことを語ったり,書いたりしそうにない主人公を扱った作品で,語りがどのように可能になっているかという事を,テイモシー・モーのThe Redundancy of Courage(1991)をテキストとして見てゆく。舞台となっている東ティモアは,1996年のノーベル平和賞で有名になったが,ここでは内戦やゲリラ戦下のマイノリティという,不安定で危険な状況の中,どの陣営にとっても「便利屋」である事で生き長らえようとする中国人主人公の姿と,彼のアイデンティティーの問題を考察し,同じように危険な状況に巻き込まれてゆく小数民族の主人公を描いた,ブッチ・エメチタのDestination BiafraやV.S.ナイポールのThe Mimic Menなどと比べ,書きことばによって形成されるアイデンティティーのあり方について考える。
- 金沢大学の論文
著者
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