体細胞クローン技術の取り扱いと利用方向 : 平成21年度問題別研究会「体細胞クローン技術の現状と将来展望」から
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概要
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2009(平成21)年6月25日,食品安全委員会は,「現時点における科学的知見に基づいて評価を行った結果,体細胞クローン牛および豚ならびにそれらの後代に由来する食品は,従来の繁殖技術による牛および豚に由来する食品と比較して,同等の安全性を有すると考えられる」という体細胞クローン家畜の食品健康影響評価結果を厚生労働大臣に答申した.これを受け,農林水産省は,同年8月26日,体細胞クローン家畜等の研究,生産または飼養を行う機関に対し,クローン家畜の飼養頭数の変更等を農林水産省に報告すること,生産物は研究機関内で適切に処分すること等を内容とする通知を改めて発出した.これらの動向を踏まえ,体細胞クローン技術への現状認識を深めると同時に,この技術の将来展望に関する情報交換と議論を行うため,畜産草地研究所の主催する平成21年度問題別研究会「体細胞クローン技術の現状と将来展望」が開催された.この研究会では,公立場所のクローン関係者を中心に,消費者団体など,136名の参加を得,「体細胞クローン技術の取り扱いと利用方向(12月14日)」と「体細胞クローン家畜の生産効率向上へ向けた将来展望(12月15日)」の2つのテーマについて,活発な議論が行われた.本解説記事では,2つのテーマのうち,「体細胞クローン技術の取り扱いと利用方向」について,テーマを設定した趣旨および主要論点ならびに演者4名の要旨を掲載することとした.掲載にあたって尽力した独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構畜産草地研究所渡辺伸也上席研究員に深謝の意を表する.
- 2010-02-25
著者
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