女性医師が働きやすい環境(2) : 女性医師の日本における実態
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概要
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医師不足の解決策の一つとして女性医師の存在が重要なキーワードになってきた. しかし最近は女性医師数増加の鈍化傾向にあり, 女性医師の活動率が低下している. ここでは女性医師の実態, 耳鼻咽喉科医師の現状を報告する.日本の女性医師は年々増加し, 平成16年には総医師数約27万人の16.5%, 44,000人に増加した. また, 女子医学生の総数は徐々に増加し, 近年, 国家試験の合格者の女性の比率が約3分の1になっていることで, 5年前には6人に1人だった女性医師が3人に1人という時代がやってくる.平成19年耳鼻咽喉科医師数8,584人中男性は7,051人, 女性は1,533人 (17.9%) であったが, ここ11年間は耳鼻咽喉科総医師数, 女性医師の割合ともに横ばいの状態である. 新入医局員においては平成5年には354人と最高であったが, 平成10年頃から減少傾向が始まり, 新研修医制度を境にしたますますの数の低迷は, 日本の耳鼻咽喉科学にとって深刻である.女性医師の実態, 耳鼻咽喉科新入医局員数の推移, 現状を統計的に把握し, 早急な対策をとることが必要である. キーワードである女性医師が活躍できるような環境に改善することは, 男性医療人にとっても働きやすい職場環境を獲得することでもある. 男女が共同して, 耳鼻咽喉科のよりよい医療を進めることは, 皆の願いである.
- 2010-09-20
著者
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飯野 ゆき子
自治医科大学附属さいたま医療センター耳鼻咽喉科
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川城 信子
国立小児病院小児医療研究センター耳鼻咽喉科
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飯野 ゆき子
自治医科大学附属さいたま医療センター 耳鼻咽喉科
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飯野 ゆき子
国立国際医療センター耳鼻咽喉科
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鈴鹿 有子
金沢医科大学 感覚機能病態学耳鼻咽喉科
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鈴鹿 有子
金沢医科大学 耳鼻咽喉科
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工藤 典代
千葉県立保健医療大学健康科学部栄養学科
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鈴鹿 有子
金沢医科大学氷見市民病院耳鼻咽喉科
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飯野 ゆき子
自治医科大学付属さいたま医療センター耳鼻咽喉科
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工藤 典代
千葉県立保健医療大学 健康科学部栄養学科
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川城 信子
国立成育医療センター第二専門診療部
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川城 信子
国立成育医療セ 耳鼻咽喉科
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川城 信子
国立成育医療センター
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工藤 典代
千葉県立保健医療大学 健康科学部 栄養学科
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