巨大な肝内血腫を形成した肝細胞癌破裂の1例
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概要
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症例は84歳男性.主訴は心窩部〜右胸部痛と呼吸困難.腹部造影CTで肝右葉に3.5 cmの多血性腫瘍とそこから連続する不整形の低吸収域を認め,肝細胞癌破裂による腫瘍内出血と肝実質内出血,それに伴う肝内血腫形成と診断した.HCVとHBVはいずれも陰性で,画像上は軽度の慢性肝疾患変化を認めた.経カテーテル肝動脈塞栓術(TAE)を患者が拒否したため,安静と止血剤投与で経過観察をした.肝内血腫は徐々に小さくなり2カ月後にはほぼ消失したが,腫瘍内出血のため縮小したと考えられる腫瘍実質部は増大を示した.肝細胞癌に対する治療を再度勧めたところ,TAEを希望したため腹部血管造影を施行.肝右葉に腫瘍濃染像を認め,TAEを施行し18カ月後の現在まで再発を認めていない.肝細胞癌破裂により肝内に巨大血腫を形成することは稀であるが,本症例では背景肝が肝硬変でないことが血腫を形成する要因であったことが示唆される.
- 2011-06-25
著者
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小柳 佳成
済生会川口総合病院消化器内科
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原澤 茂
埼玉県済生会川口総合病院
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小柳 佳成
済生会川口総合病院 消化器内科
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関根 忠一
済生会川口総合病院 消化器内科
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松井 茂
埼玉県済生会川口総合病院消化器内科
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関根 忠一
埼玉県済生会川口総合病院消化器内科
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高杉 秀明
埼玉県済生会川口総合病院消化器内科
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平田 嘉幸
埼玉県済生会川口総合病院消化器内科
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目時 亮
埼玉県済生会川口総合病院消化器内科
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小林 久里子
埼玉県済生会川口総合病院消化器内科
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井上 勝徳
埼玉県済生会川口総合病院消化器内科
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濱田 清誠
埼玉県済生会川口総合病院消化器内科
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小柳 佳成
埼玉県済生会川口総合病院消化器内科
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原澤 茂
埼玉県済生会川口総合病院消化器内科
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