生理食塩水持続洗浄を行った頸部ガス壊疽の1例
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概要
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頸部ガス壊疽は非常に重篤な感染症で,早期診断,迅速かつ的確な治療を要するため日常診療において十分注意が必要な疾患である。今回当科ではガス壊疽症例に対し,生理食塩水持続洗浄による創部洗浄を行い,良好な経過が得られたので報告する。症例は77歳男性,主訴は頸部腫脹であった。当科紹介後直ちに切開排膿,デブリードマンを行い,創部に生理食塩水を持続的に還流できるようにして閉創した。術後は気管内挿管にて集中治療室管理としたが,順調に炎症は改善し,術後1週間目には洗浄を終了した。迅速かつ適切な対応が求められる頸部ガス壊疽において,高いドレナージ効果を得るための有効な手段となることが判った。
- 2010-10-30
著者
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松代 直樹
大阪警察病院耳鼻咽喉科
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梶川 泰
大阪労災病院耳鼻咽喉科
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松代 直樹
大阪労災病院耳鼻咽喉科
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鎌倉 武史
大阪労災病院耳鼻咽喉科
-
北村 貴裕
大阪労災病院耳鼻咽喉科
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梶川 泰
大阪労災病院 耳鼻咽喉科
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梶川 泰
大阪大学大学院耳鼻咽喉科学教室
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松代 直樹
大阪警察病院 耳鼻咽喉科
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鎌倉 武史
大阪大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科
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北村 貴裕
大阪大学大学院医学系研究科頭頸部外科
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北村 貴裕
大阪労災病院 耳鼻咽喉科
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松代 直樹
大阪警察病院耳鼻咽喉科顔面神経・難聴センター
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