漢方薬の加齢的薬効変化 : 高齢者に対する有効性
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概要
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現在,医薬学教育に漢方医学のカリキュラムが取り込まれている.漢方医学は古典的,伝統的な医学概念であり,先人による永年の臨床経験に基づいて行われている.漢方薬は3千年の臨床経験から「証」に準じた2種以上の生薬からなる複合多成分薬なので,「証」を全く無視しての診断処方は現在では難しい.「証」自体の科学的解析を含め,これまで解明されてきた多くの基礎・臨床薬理学エビデンスから,学生や医師の漢方医学に対する認識度を向上させ,将来,漢方薬が誰でも処方できるよう難解な漢方医学概論を標準化していく必要がある.高齢者は生体機能低下から老人症候群と称され,慢性多臓器疾患を有する.漢方薬は多様な臨床医学的エビデンスを有し,多彩な作用機序から高齢者により適する.複合多生薬成分から構成された漢方薬の老人症候群への有効性を示す.
- 2011-01-01
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