細孔の広径化によるメタノール合成触媒の改良
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概要
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CO2は本来反応しにくい物質であり,H2と反応させメタノールを合成する反応においては,天然ガスを水蒸気改質して得られるようなCOを多く含むガスに比べ,反応が進みにくく触媒の改良が期待されている.メタノール合成反応において,触媒へのガス拡散は分子の平均自由行程に比べて細孔径が小さい場合の形態であるKnudsen拡散が支配的である.Knudsen拡散係数は細孔径にほぼ比例するため,細孔の広径化を目的とした改良により,ガス拡散性向上によるメタノール合成活性の向上を試みた.著者らが開発している5成分CuO–ZnO–Al2O3–Ga2O3–MgO触媒(MK-2)について成型条件により細孔径を大きくかつ細孔容積を大きくすることでMK-2に比べ触媒重量当たりメタノール合成の反応速度は約1.2倍,見掛け比重が約7割に低減した改良触媒(MK-3)を開発した.なおMK-3の実用性評価として,実機を想定した循環型リアクターによるDME合成性能を検証した.同体積のMK-2,MK-3およびメタノール脱水触媒を用いた反応器において同等のメタノール+DME合成性能を確認した.またMK-2およびMK-3の性能安定性についても約200 hでほぼ同じであることが確認され,MK-3にすることで触媒使用量の低減化が期待できることがわかった.
- 社団法人 化学工学会の論文
- 2009-11-20
著者
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安武 聡信
三菱重工業株式会社技術本部広島研究所化学プラント研究室
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小椋 和正
三菱重工業株式会社機械事業本部プラント・交通システム事業センター
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小椋 和正
三菱重工業(株)プラント・交通システム事業センター
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辰巳 雅彦
関西電力(株)電力技術研究所 環境技術研究センター
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安武 聡信
三菱重工業(株)広島研究所
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