群馬県におけるキュウリ退緑黄化病の発生状況
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概要
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2008年9月に群馬県東部地域の施設栽培キュウリ圃場で,葉に退緑を伴う黄化症状を呈する株が発生した。遺伝子診断を行ったところ,キュウリ退緑黄化病であり,本県における本病の初発を確認した。さらに,県内の施設栽培キュウリ圃場を調査したところ,本病が県内平坦地に広く発生していることが明らかとなった。また,本病発生圃場での購入苗および自家苗の割合はほぼ同率であり,各圃場から採集したキュウリ葉から検出されるCCYVの塩基配列は熊本県で発生しているものとほぼ一致した。九州地域(熊本県)で発生しているCCYVと同一由来のウイルスが,苗輸送などに伴う感染苗や保毒虫の人為的な移動により,本県へ侵入し,その後,保毒虫により感染地域が拡大したと考えられた。一方,本病の発生が確認された施設栽培キュウリ圃場から採集したタバココナジラミは,ほぼすべてがタバココナジラミバイオタイプQであった。施設栽培キュウリ圃場においても,有効薬剤の選定に留意する必要がある。
- 関東東山病害虫研究会の論文
- 2009-12-01
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