アンサンブルカルマンフィルターを用いたトレーサー試験データの逐次同化によるフラクチャーの同定
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概要
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逐次型データ同化手法の一つであるアンサンブルカルマンフィルターの貯留層特性解析への適用可能性を議論する。既往研究において,坑井で観測される含水率データがモデル変数の修正に反映されない点が指摘されており,本研究では簡便な問題設定上で解決策を開発・提唱する。十分な開口幅の単一フラクチャーを含む均質な多孔質媒体を仮定,複素変数境界要素法でトレーサー試験を再現する。得られた結果を観測データとみなし,アンサンブルカルマンフィルターを用いた最適化分析によってフラクチャーの同定を行う。従来の適用手法では観測変数として流出するトレーサー濃度を用いるのが一般的であるが,初期アンサンブルによってトレーサー流出後のデータがフラクチャー位置の修正に反映されない区間が存在し,正確な同定が行われなかった。また,当該区間の存在しない初期アンサンブルの場合でも,観測データの対応性が悪く,正確な同定が行われないことがあった。そこで,累積トレーサー流出量に対応する時刻を観測変数とすることで,トレーサー流出後の全観測データを的確に同化させるとともに,観測データの対応性を改善し,初期アンサンブルに依存せず正確な同定を可能にした。
- 2009-09-01
著者
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佐藤 光三
東京大学大学院工学系研究科地球システム工学専攻
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佐藤 光三
東京大学大学院工学系研究科エネルギー・資源フロンティアセンター
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佐藤 光三
東京大学大学院工学系研究科
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合田 隆
東京大学大学院工学系研究科地球システム工学専攻
-
合田 隆
東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻
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