痔瘻術式別再発機序について
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概要
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2000年3月から7年間で執刀したIIL:882例,IIH:41例,III:95例,IV:45例の痔瘻を対象として,再発症例を分析し,以下の結果を得た.1)再発(%)はIIL型:開放-0.5·温存術-7.6(手術変更前8.5,変更後5.8)·セトン-0,IIH型:4.9(術式変更前:15.4,変更後:0),III型:Hanley変法-2.5·温存術-10.9(癌の1例を除外すると9.2%),IV型:Hanley変法-0·温存術-18.2であった.2)温存術における原発口縫合閉鎖後の再開通が再発に占める頻度はIIL:約90%,III:約40%,IV:約67%と高率であった.3)現在の原発口の縫合閉鎖法では,工夫をしても再開通が一定の頻度で発生し,今後何らの方策を模索する必要があった.4)IIH症例で口側に膿瘍が存在する症例の治療には,口側へのドレナージシートン挿入が有効であった.5)複雑痔瘻で再発する症例の中には癌症例が存在することもあり,手術の際に必ず病理検査や細胞診に提出した方がいいと判断された.
- 2009-10-01
著者
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山田 一隆
高野病院
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高野 正博
高野病院
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高野 正博
大腸肛門病センター高野病院
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山田 一隆
高野病院(大腸肛門病センター) 放射線科
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高野 正博
福岡大学 消化器外科
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辻 順行
高野病院
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辻 順行
大腸肛門病センター高野病院
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辻 大志
豊島園大腸肛門科
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辻 時夫
豊島園大腸肛門科
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