電気泳動移動度によるコロイド粒子表面に吸着した高分子電解質の透水構造の解析

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概要

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濁水のコロイド画分の凝集分離にはしばしば高分子電解質が凝集剤として用いられるが，凝集現象を理解するためには高分子電解質の吸着構造の解析が必要となる．本稿では，高分子電解質が吸着したポリスチレンラテックス粒子の電気泳動移動度を溶液のイオン濃度の関数として測定し，吸着層の構造について検討した．電気泳動移動度はKClが1.0×10−2 mol/Lよりも高イオン濃度で一定値に収束した．この測定結果に対して，一様な電荷分布をもつ透水性の吸着層を伴うコロイド粒子の電気泳動移動度に関するOhshima-Kondoの理論を適用し，高分子吸着層の単位体積あたりの電荷密度ZN［mol/L］および透水性を特徴づける長さパラメータ1/λ［nm］を求めた．求められた1/λの値はZN から推定される電荷間の平均的な距離とほぼ等しくなることが示された．
2009-03-20

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