向流クロマトグラフィー
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概要
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向流クロマトグラフィー(countercurrent chro- matography,CCC)は,「固体充填剤を使用しない液体分配クロマトグラフィー」と定義されている。1960年代後半より1970年代の先駆的な研究に続いて,1980年代に装置の種々の改良がなされ分離の高速化,大容量化が図られるに従って多くの化学種についての分離や濃縮が試みられた。また,1990年代には固定相の保持容量がHPLCに比べて格段に大きいという特徴を生かした極めてユニークな応用法が開発され,さらに様々な用途に応用されつつ発展を続けている。最近,大幅に論文数が増加しており, SciFinder Scholarなどの文献検索ソフトでキーワード "Countercurrent chromatography" として検索すると,2000年以降で約800報の論文がヒットする。それ以前の検索ヒット数が約500報であることを考えると,最近の急激な増加数に驚かされる。また,2000年からは隔年(偶数年)で国際会議が開催され,その発表内容についてはCCCの特集号として J.Chromatogr.やJ.Liq.Chromatogr.Related Technol.誌上で発行されている1)~4).なお,2008年度はブラジルのリオデジャネイロで開催(The5th International Conference on Countercurrent Chromatography,ホームページhttp://www.ccc2008.org/, 2008年3月24日確認)の予定になっている。
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 2008-06-05