ペンタセン静電誘導トランジスタにおけるソース電極の検討(有機材料・デバイス・一般)
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概要
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縦型構造を有する有機静電誘導トランジスタ(SIT)は、チャネル長が有機半導体薄膜の膜厚に相当するため、横型トランジスタ構造よりもチャネル長を短くすることが可能となり、有機半導体のような高抵抗・低移動度の材料においても低電圧駆動、高速動作が期待できる。しかし、有機SITの抱える問題点として、on/off比が低いことや、得られる電流値が低いことなどが挙げられる。これまでに我々は、ペンタセン静電誘導トランジスタの静特性における変調度と有機半導体層/ソース電極の界面処理状態との間に高い相関があることを見出した。本報告では、ソース電極表面処理としてITOの表面処理の有無と極薄膜CuPc層の挿入を試み、ソース電極表面状態に起因する界面状態の変化が有機SITの特性に与える影響について検討した。その結果、高on/off比、大電流を得るためには、有機半導体層/ソース電極界面に、ゲート電圧によってソース電極からのトンネル電流を制御できるようなバリア層をソース電極上に形成することが必要であることがわかった。
- 2005-05-20
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