ソニック結晶・フォノニック結晶ならびに導波路のFDTD法による数値解析(一般及び非線形音響)

概要

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我々は、有限個数の音響散乱体の周期配列から形成されるソニック結晶・フォノニック結晶の波動計測・波動伝搬制御ならびに音響回路への応用を目指して、数値解析と合わせ実験的検証を行っている。本報告は、FDTD法による差分計算の安定条件、すなわちCourant条件を効率的に満たし、より高速に計算可能な散乱体媒質パラメータの境界における標本化法を示している。さらに、縦波のみを考慮したソニック結晶としての解析に対して、ずれ波を含め弾性波を考慮したフォノニック結晶としての解析を比較した。その結果、空気中にアクリル樹脂円柱散乱体を周期配列した結晶、さらに空気中にアルミニウム金属円柱を周期配列した結晶のバンドギャップは、規格化周波数で最大0.01〜0.02だけしか高周波側に移動しないのに対して、水中に鉄の円柱を配列した結晶のバンドギャップは、大きく0.06〜0.08移動する結果を得た。最後に、一列に散乱体を周期的に除去して作った導波路の伝搬モード、いわゆるdefect modesの存在を数値的に示した。
2005-05-06