最新のエマルション実験技術と宇宙線観測
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概要
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宇宙線研究で使われる日本発の検出器であるエマルションチェンバー(ECC)は,時間のかかる顕微鏡作業の難点が自動「飛跡読み取り装置」の開発によって克服され,タウニュートリノの発見に使われた.使う直前に飛跡の潜像を消去できる原子核乳剤の開発と,その乳剤を機械塗布したOPERAフィルムの開発によって,τ粒子を識別するv_μ→v_τのappearance実験OPERAが実現した.飛跡読み取り装置の活用を前提に最適化されたECCはMicro Segment Chamber(MSC)と名を変えて大気球による宇宙電子観測に使われ始めた.このMSCは,宇宙線事象ごとに時間情報を与えるなど,宇宙線研究の新しい可能性を含んでいる.最後にダークマターWIMPsの検出を目的にした原子核乳剤の超微粒子化なども紹介する.
- 2004-12-05
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