流動床式ごみガス化炉用熱計算モデルの開発
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概要
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低空気比 (0.2-0.5) の条件で流動床式ごみガス化炉の層温度, 炉出口ガス温度, 熱分解ガスの生成量およびチャーの生成量を精度良く予測できる熱計算モデルを開発した. 流動床式ガス化炉では, 層温度および炉出口ガス温度が所定の範囲になるように設計することが重要である. 完全燃焼を仮定した既存の熱計算モデルは広く使用されているが, 空気比0.2-0.5程度の雰囲気下で運転されるガス化炉に対しては, 温度を精度良く予測できないという問題があった. そこで, 本研究では, ごみ処理量1 t/dの実験炉において, ごみ固形化燃料 (RDF) を用い, 水分量や空気比をパラメータにとり, 層温度, 炉出口ガス温度, 熱分解ガス組成などの各種特性データを取得し, 得られたデータを詳細に解析することにより熱計算モデルを新たに構築した. さらに, 本熱計算モデルの精度を検証するため, ごみ処理量4.5 t/dの実験炉において, 1 t/d炉とは組成の異なるRDFを使用した実験を行い, 層温度および炉出口ガス温度を実用上十分な精度で予測できることを確認した.
- 社団法人 化学工学会の論文
- 2004-07-20
著者
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藤原 直機
バブコック日立(株)呉研究所
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岩瀬 徹哉
バブコック日立(株)呉事業所
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大谷津 紀之
バブコック日立(株)呉研究所
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藤原 直機
バブコック日立株式会社
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丸本 隆弘
バブコック日立(株)呉研究所
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大谷津 紀之
バブコック日立
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