食道扁平上皮癌の累積生存率と浸潤様式に関する病理学的検討 : インボルクリン発現との関連について
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概要
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Yamamoto-Kohama(Y-K)分類は口腔扁平上皮癌の浸潤様式を評価する組織分類であり, 予後因子に相関する有用な組織学的指標とされている. 食道扁平上皮癌においてもその有用性が期待されることから, 食道癌手術症例の生命予後とY-K分類との関係を検討した. その結果, びまん性浸潤を示す4D群で有意な累積生存率の低下を認めた. さらに扁平上皮の分化マーカーであるインボルクリン蛋白に対する免疫組織学的検索では, 比較的予後良好なpStageIIに比してpStageIIIで陰性例が増加した. 食道扁平上皮癌の高悪性群選別にY-K分類やインボルクリン免疫染色が有用な補助的マーカーである可能性が示唆された.
- 財団法人 日本消化器病学会の論文
- 2004-06-05
著者
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小野 祐子
獨協医科大学病理学(人体分子)
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小野 祐子
獨協医科大学病理学
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小野 祐子
獨協医科大学 病理学(人体分子)
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小野 祐子
獨協医科大学 第2病理
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小野 祐子
獨協医科大学 循環器内科
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尾田 典隆
獨協医科大学第二外科学
-
尾田 典隆
獨協医科大学第二外科
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