ガイド傾斜角度の実験的変化が犬歯の脈動に及ぼす影響
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概要
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目的: ガイドの傾斜角度の変化がガイド歯の歯周組織に及ぼす影響を歯の脈動の様相から評価した.<BR>方法: 歯の脈動の測定には, 非接触型の微小変位測定装置を使用した. 被験者はブラキシズム癖のない男性とブラキシズム癖のある男性として, 被験歯は上顎犬歯とした. 両被験者において安静時およびクレンチング後の歯の脈動を測定した.また, 被験者固有のガイドに対して10度, 20度急傾斜なガイド装置を就寝前に付与し, 翌朝に歯の脈動を測定した.<BR>結果: 1. 今回製作した微小変位測定装置により, 犬歯の脈動の測定が可能となった. 2. 安静時の歯の脈動はブラキシズム癖のない被験者とブラキシズム癖のある被験者では, 差異が認められなかった. クレンチング負荷後の歯の脈動は, ブラキシズム癖のない被験者では, 安静時の波形と同様であった. しかし, ブラキシズム癖のある被験者では波形の変化が認められた. 3. ブラキシズム癖のない被験者では, 10度急傾斜なガイドを付与したことによる歯の脈動の変化は認められなかった.また, 20度急傾斜なガイドを付与したことによりブラキシズム癖のある被験者のクレンチング後と同様の波形が認められた.<BR>結論: 本被験者において, 10度急傾斜なガイドは歯周組織が許容できる範囲内であった. 20度急傾斜なガイドは, 歯周組織が許容できないため, 不適切なガイド傾斜角であると判定した.
- 社団法人 日本補綴歯科学会の論文
- 2002-04-10
著者
-
河野 正司
新潟大学大学院医歯学総合研究科摂食機能再建学分野
-
河野 正司
新潟大 院 摂食機能再建
-
関本 智信
新潟大学大学院 医歯学総合研究科 摂食機能再建学
-
河野 正司
新潟大学大学院医歯学総合研究科 口腔生命科学専攻 顎顔面再建学講座 摂食機能再建学分野
-
関本 智信
新潟大学大学院医歯学総合研究科摂食機能再建学
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