重度脳性麻痺児の摂食機能障害に対するジョイント・セラピーの試み
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
全身的なそりかえりを伴う緊張性咬反射により,摂食活動の快適性が著しく阻害されていた重度脳性麻痺症例に対して,OTとのジョイント・セラピーを試みた.その効果と要因について,STが単独で行うセラピーと比較しながら検討した結果,以下の知見を得た.(1)12セッションにわたる経過の中で,緊張性咬反射が漸次軽減した.(2)1セッションの中でも,ST単独セラピー場面からジョイント・セラピー場面に移行すると,緊張性咬反射が減少し,出現しても全身的なそりかえりにまで至らなくなることが多かった.(3)ジョイント・セラピーにひき続いて行ったST単独セラピー場面において,若干ながらジョイント・セラピーの効果の持続が認められた.(4)緊張性咬反射軽減に対するジョイント・セラピーの効果の要因として,頭部アライメントのよりよい調整が考えられた.
- 日本コミュニケーション障害学会の論文
- 2000-04-30
著者
関連論文
- 常に不快感を示す児の姿勢の検討
- 障害の重い乳幼児に対する摂食・嚥下アプローチ : チームアプローチの観点から
- 文字ボードを代替伝達手段とする脳性麻痺児の日常生活におけるコミュニケーション
- 重度脳性麻痺児の摂食機能障害に対するジョイント・セラピーの試み
- 重度摂食機能障害児に対する母子グループ指導の試み
- 重度脳性マヒ児の摂食機能障害に対するジョイント・セラピーの試み
- 乳児期に罹患した単純ヘルペス脳炎が原因と考えられる両側側頭葉損傷例の発達経過