褐炭および油中脱水褐炭の低温酸化反応

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概要

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褐炭および油中脱水褐炭とその熱処理炭について，自然発火の要因である低温酸化反応性を調べるため，低温での酸素吸収量と空気気流中の酸化過程での重量変化の速度解析を行った．また，一般炭と比較し炭質の影響を明らかにした．速度解析では，酸素の吸収による酸化物の生成とその分解反応および石炭自身の分解反応を仮定し，各々1次反応として速度定数を求めた．酸素吸収反応について，低温での吸収量測定と熱天秤から求めた速度定数のアレニウス・プロットが同一の直線で表されたことから，自然発火に至るまでの広範囲にわたる低温酸化反応が同一の反応スキームで表され，各反応が定量的に評価できた．また，低炭化度炭ほど酸素吸収速度と自身の分解速度が大きく，反応温度が低いほど炭質の影響が顕著となることが明らかとなった．油中脱水褐炭は真空乾燥褐炭に比べて，低温での酸素吸収と分解速度が抑制され，自然発火性が小さくなった．
社団法人　化学工学会の論文
2001-07-20

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