神経再支配過程から見たモルモット披裂筋の運動神経支配の研究
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概要
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モルモット披裂筋を用い, 運動神経支配様式を神経再支配の機序より検討した. 一側上喉頭ならびに反回神経切断後, 光学および透過型電子顕微鏡ならびにグリコーゲン消耗法にて形態変化と神経筋伝達を検討した, 半数の神経筋接合部では神経終末の変性後, 1週目で再生と考えられる神経終末を認めた. 5週目では健側反回神経によりすべての筋線維が再支配された. 左右反回神経披裂筋枝の吻合ならびに筋内神経束で無髄線維の出現と髄鞘化を観察した. 個々の筋線維は片側性支配を受ける. 一側脱神経後は健側からの側枝発芽により, 脱神経された筋線維が変性する前に再支配され, 筋全体では両側から特有の運動神経支配を受けていることが示唆された.
- 社団法人 日本耳鼻咽喉科学会の論文
- 1995-03-20
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