構造脂質と栄養学的研究 -その吸収と代謝効果-
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概要
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トリアシルグリセリン構造の違いによる物性等の変化は報告されているが, 生体に及ぼす影響についてはあまり知られていない。本稿では構造脂質の消化吸収過程および栄養生理作用を中心に述べ, トリアシルグリセリン構造が生理機能に及ぼす影響について概説した。一般に1, 3位よりも2位脂肪酸の方が消化吸収性が良いと言われているが, 脂肪酸の種類やその組み合わせ方によって結果が異なることを示した。また, トリアシルグリセリン構造の違いが血漿コレステロール濃度に影響を与え, 脂質代謝に関与することを示唆した。さらに, ある特定の脂肪酸を組み合わせた構造脂質で食欲を抑える作用が見いだされており, 消化吸収性や脂質代謝以外の生理作用にも関与する可能性について言及した。
- 社団法人 日本油化学会の論文
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