韓国の初期社会・生活行政をめぐる資料検証(その3)『救護行政の改善のための調査研究』(1969年)の分析
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概要
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1960年代の韓国において,社会・生活行政がどのように運営されていたのかを伝える資料はきわめて少ない。建国大学の研究者らによる政府委託調査『救護行政の改善のための調査研究』(1969年)は,そのような空白を埋める貴重な資料であるが,現在までの研究においては,その存在すらほとんど知られておらず,分析の対象とはされてこなかった。本稿は,この資料が伝える1960年代の生活困窮者に対する施策の運営の実態,当面していた課題,そして改革方向についての基本的な考え方などを検証するとともに,そうした政策実態が,韓国の社会・生活行政の歴史的な展開において持つ意味を考察する。
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