韓国の初期社会・生活行政をめぐる資料検証(その2)『保健社会統計年報』の分析(1950年代後半)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
韓国の1950年代から70年代における社会・生活行政の実態についての最も基礎的な資料は,保健社会部が1954年版から刊行している『保健社会統計年報』である。しかし,この資料は,現在まで,ほとんど分析の対象とされてこなかった。主な理由は,数値に明らかな誤りや非整合性を含む場合があること,表注や説明を欠くために,統計表の意味を解読できない場合があること,毎年の統計表の構成が定型化されていないこと,など,資料としての信頼性に欠ける点にあると考えられる。にもかかわらず,これらの問題点を綿密に検証し,信頼性に一定の留保を加えながら,数値情報を使用すれば,この資料は,十分に有効である。この研究は,さしあたり,1950年代後半の時期に限定して,この資料の綿密な検証を試み,そこから,韓国の初期社会・生活行政の実態についての解明を進めようとするものである。
著者
関連論文
- 韓国の初期社会・生活行政をめぐる資料検証(その1)朝鮮戦争時から休戦直後の行政統計資料
- 韓国の初期社会・生活行政をめぐる資料検証(その2)『保健社会統計年報』の分析(1950年代後半)
- 韓国の初期社会・生活行政をめぐる資料検証(その3)『救護行政の改善のための調査研究』(1969年)の分析
- 韓国機械産業における輸入代替の進展(1960〜90年)
- 国策会社・東拓〔東洋拓殖〕の事業展開
- 韓国における経済自由化と社会政策