ER型救急外来における外科症例の検討
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概要
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目的:ER型救急医が外科疾患に対して,適切にトリアージをおこなっているかを評価する。対象と方法:ER型救急医療を行う1施設において1年間の救急患者のうち消化器内科と外科患者を検索し,入院となった患者数,手術となった患者数,緊急手術(入院当日か翌日に手術)となった患者数を検索した。消化器内科入院となりながら緊急手術となった症例は,救急外来でのトリアージが適切でなかったとした場合どれくらいの頻度生じているかを検討した。結果:1年間の救急外来患者数は,外科で488例,消化器内科は,2,244例。救急外来を経て入院となった患者数は,外科で318例,消化器内科は,477例。このうち,手術となったのが外科で108例,消化器内科で47例。これら手術症例のうちで,緊急手術症例は,外科で86例,消化器内科で5例。この5症例を救急外来でのトリアージが不適切とした場合,外科と消化器内科救急外来受診患者数の0.18%をしめていた。5例のうちわけは,大腸癌イレウスが2例,絞扼性イレウス1例,卵管留膿症1例,壊死性大腸炎1例であった。症例検討では,すべての症例が救急外来でのトリアージが不適切なわけではなかったが緊急手術となりうる症例を救急医が認識しておくことは重要と思われる。
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