加齢にともなう認知機能の変化とその補完 : 老齢ザルのメタ学習とワーキングメモリ(企画セッション: 進化・発進の現象とモデル, 進化・発進の現象とモデル, 一般)
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概要
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老化とは何かを失っていくだけでなく、その変化にあわせて新たな適応をする過程でもある。本研究では老齢ザルと若齢ザルを対象に、環境情報の利用という視点から、学習セット形成にみるメタ学習とワーキングメモリにおける付加条件の効果について検討した。その結果、老齢ザルの学習セット形成が遅いのは獲得時の文脈に強く依存しているためであること、しかし利用可能な手がかりの属性が複数ある条件では再認が促進されることが示唆された。つまり、加齢にともなって抽象的な情報の処理とその保持は困難になるが、外的・具体的な手がかりを利用することで学習・記憶は補完されると考えられる。
- 2006-01-16
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