<論文>コンドルセに学ぶ
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
フランス革命のさなか市民社会の揺藍期にあって,早くもコンドルセは,公正な理想社会実現の基礎条件として,賃銀システムの不確実性を補う社会保険の不可欠なことを予測し情熱をこめて制度を構想唱道した。いま,成熟した高度産業社会のひずみに対抗して,社会秩序の総体的なバランスを回復するために,現代の社会保障政策を考えるとき,その大きなポイントは,惰性と勢力に支配された政治算術をあやつることではなく,転換期の社会形成にかけたコンドルセの確かなロゴスにささえられた熱いパトスを継ぎ,福祉政策の目的と機能を明示して,そこに公平性確保の精気をよみがえらせ,新しいこれからの社会統合の土台をつくりだすべきことを考察した。
- 2003-03-25
著者
関連論文
- コンドルセに学ぶ
- 社会保障の思想と政策 (最終講義) (藤澤益雄教授退任記念号)
- 揺りかごから墓場まで(故藤澤益夫前学長の絶筆,「三田評論」2004年10月号所収)
- 長寿譚
- 社会保障のエティモロジー
- 時はそれぞれの速さで進む
- 『人間文化研究』の発刊にあたって