タイ湾産ヒメイカ属の 1 新種 Idiosepius thailandicus n. sp.
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概要
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ヒメイカ属Idiosepiusの種はこれまで, 東南アジア∿オーストラリアに4種, 南阿に2種知られていた, 本新種I. thailandicus n. sp.は, 触腕吸盤が2列であることと, 交接腕に吸盤が3∿4個しかない特徴をもつが, 上記6種中, 唯一触腕吸盤が2列である南阿産のI. biserialis Voss, 1962に最も近い。しかし模式標本と直接比較した結果, (1)成熟外套長が本種雄で著るしく小さいこと, (2)南阿の種の方が腕が相対的に長いこと, (3)触腕の吸盤列が本新種では基部寄りで3∿4列に乱れることのほか, 吸盤上の楔状突起が本種では2列で遠端で3∿4列であるのに比べ南阿のI. biserialisでは3列で遠端では不規則多数列になるという点で区別し得る。本新種はこれまでのところタイ湾のスラタニ地方のドンサク河口域及びラヨン地方パンペの潮問帯から知られている。
- 日本貝類学会の論文
- 1991-10-31
著者
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奥谷 喬司
Tokyo University of Fisheries
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チョティヤプッタ C.
Marine Fisheries Division, Department of Fisheries
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チャイティアムヴォン S.
Marine Fisheries Division, Department of Fisheries
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チョティヤプッタ C.
Marine Fisheries Division Department Of Fisheries
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チャイティアムヴォン S.
Marine Fisheries Division Department Of Fisheries
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