口部顔面失行による発達性言語障害を合併したてんかんの1女児例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
てんかん発作と構音障害を主訴とした1女児例を報告する。症例は生後より言語発達遅延に気づかれ, 言語訓練により言語障害の改善をみたが, 著明な構音障害を残した。13歳時よりてんかん発作をみ, このためCT所見および脳波異常に気づかれた。入院精査にて口腔一顔面失行に気づかれ, 構音障害は失行性のものとされ, このために発達性言語障害をきたしたものとみなされた。CT所見は胎生期発生異常のschizencephalyの1型とみなされ, 脳波所見, 神経心理学的所見および発作症状から局在病巣は両側の中心一中側頭部周辺が考えられた。また失語一てんかんの関連から, 本例は発達性表出性言語障害に位置づけられ, LandauとKlefferの後天性失語との相違が論じられた。
- 日本てんかん学会の論文
- 1985-09-30
著者
関連論文
- 口部顔面失行による発達性言語障害を合併したてんかんの1女児例
- Repetitive Discharge(目で見る筋電図-2-)
- 子供理解のための発達研究と臨床 : 心の基礎研究
- 難治側頭葉てんかんに対するフェニトイン単剤高用量治療
- 反復型言語自動症を示した側頭葉てんかんの1例 : 深部脳波による発作脳波同時記録の解析を通して
- 2C-16 側頭葉てんかんにおける発作時の症状と蝶形骨誘導脳波の側方性の比較
- 1C-4 自己誘発性図形過敏性てんかんを示す乳児重症ミオクロニーてんかん(SMEI)の2例
- 2B3-25 難治部分てんかんに対するフェニトイン(PHT)単剤治療について
- 側頭葉切除術の1例 : 発作と精神症状の相関について
- CSWSあるいは頻発する全般性発作波に関連した神経心理学的な問題について : 急速な脳波および臨床上の改善がみられた3例について
- HHE症候群 : その病態形成的側面と前兆の組成を中心として
- 成人および小児の難治てんかんに対するZonisamideの使用経験 : 1年以上継続投与している35例について
- フェニトイン, カルバマゼピンの単剤時と併用時の滑動性眼球運動障害 : intra-individual study
- IIA-6 てんかんでの幻覚妄想状態の発現頻度について : 抗てんかん薬治療との関連
- IC-3 HHE症候群 : その病態形成的側面について
- IIB-12 てんかん発作時脳波のダイナミックトポグラフィーマッピングの試み
- IIA-19 追跡眼球運動に対するフェニトイン及びカルバマゼピンの影響 : Intra-individual study
- II-C-21 欠神発作時の視覚認知機能について
- 難治側頭葉てんかんに対する単剤治療の試み
- B-24 てんかん発作重延状態と混同され得るparoxysmal dystonic choreoathetosis
- B-16 症候性てんかん患者における脳の可塑性
- 2A068 難治側頭葉てんかんに対する単剤治療の試み
- 小児難治性てんかんに対する焦点切除術
- 指定討論者(I 子ども理解のための発達研究と臨床 : 心の基礎研究)
- 学習障害児の読み書き検査作成の試み-1-健常児の結果 (学習障害特集-2-)
- 利き手の混乱と空間・時間の組織化の発達に障害を示した発達性読み書き障害の1症例 (学習障害特集-2-)
- IIA-6 睡眠大発作の臨床的研究
- S-1 精神症状発現に関与する因子としてのてんかん類型および発作類型 : 側頭葉てんかんを中心として
- I-B-15 強直間代発作との相関よりみた精神運動発作の治療経過
- 1c050 小児てんかんにおけるバルプロ酸(VPA)注腸投与法の有用性について
- VTR-7 Petit mal-grand mal (Penfield)の症例か?
- 言語発達障害児の治療教育の一方法(1) : 個人治療とグルーブ治療を併用した通所治療の15年
- 中学校現場における非行の指導 : 課外活動(柔道部)を通じて
- SY-6 側頭葉てんかんと精神症状
- 失語症児の取扱い (ことばの発達と障害)
- 学習障害,ことに「不器用な子」について--発達の観点から (学習障害)