アジアの産業構造と相互依存
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概要
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アジア地域における地域貿易協定に絡めた市場の枠組みの構築に強い関心がもたれる中で,アジア諸国の産業の様態と相互依存が国境を越えてどのように変化しているかを把握することが益々重要になっている.国際産業連関分析は,自地域の産業構造だけではなく,他地域に販売・調達する交易部分についても産業別に分析することができる手法である. 本稿は,「アジア国際産業連関表」を援用して,同じ産業区分の下で日本,韓国,中国の産業スカイライン図による産業構造を説明するだけでなく,国境を越えた相互依存の強度を示すために対外影響力・感応度係数を定義し,これを計算した結果を提示する.結果として,中国経済の規模の拡大に関わらず,これらの相互依存の強度を示す数値として,上位の産業に登場せず,対外影響力においては韓国が上位に多くの産業でその強さを示す一方で,日本経済が変わらず高い対外感応度をもつ産業がその地位を維持していることを説明する.
- Pan Pacific Association of Input-Output Studiesの論文
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