胎児皮膚(胎生12週)に於けるリンパ管について -光顕及び電顕的観察-
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
胎生12週目のヒト胎児3例に於ける皮膚のリンパ管(LV)を観察し,次の様な結果を得た. 1)この時期の LV は表皮下組織(開葉組織)の中層から深層にかけて限局していること. 2)LV は光顕的には adult skin に於ける LV と略々同様の形態を呈していること. 3)電顕的には endothelial cell(EC)は極めて非薄で, open intercellularjunction が認められるが, basallamina (BL) や lymphatic anchoring filament(AF) はまだ殆んど出現していないこと. 4)一方,血管(BV)は表皮下組織全体に分布しており,しかも総べて毛細血管類似の構造をなしていること. 5)以上,この時期の LV と BV との鑑別は光顕的に,その分布域及び形態的特徴より可能である.
- 公益社団法人 日本皮膚科学会の論文
著者
関連論文
- Mohsの新鮮組織法に準じて施行した基底細胞上皮腫の治療経験
- 過去5年間における当科での重複癌の統計
- 慢性放射線皮膚炎上に生じた有棘細胞癌の1例
- T cell subset in the skin lesion of sarcoidosis
- 胎児皮膚(胎生12週)に於けるリンパ管について -光顕及び電顕的観察-