総合病院精神科における院内相談システム構築への試み:―コンジョイント分析を用いた探索的研究―
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
医療従事者におけるメンタルケアの必要性は明らかであり,院内精神科による職員への相談支援体制の整備が望まれる。本研究では,院内精神科によるメンタルケアシステムの構築を目的に,院内精神科への相談意図に及ぼす要因を検討した。その結果,①若い職員において相談に抵抗があること,②院内精神科受診歴がある職員は相談しやすいこと,が示唆された。また具体的な体制について,『申込窓口』『申込方法』『相談時間帯』『(記録)保存方法』について相対的な評価を求めた。その結果,"窓口を臨床心理士とし,電話による申し込みを推奨し,時間外を含む柔軟な時間による相談を可能とし,記録は電子カルテではなく,紙ファイルで保存する"としたシステムが最も相談しやすいことが示された。加えて,相談体制においては『申込窓口』『申込方法』がより重視されていることも示唆され,今後,本研究結果を参考に具体的なメンタルケアシステムの構築を進める。
- 一般社団法人 日本総合病院精神医学会の論文
著者
関連論文
- 臨床心理士による就労支援の利点と課題--総合病院精神科外来における実践を通じて
- 軽度アルツハイマー病に対する竹田式三色組合せテスト(TTCC)の検討--見本刺激の有用性に関する検討
- 軽度アルツハイマー病患者に対する個別回想を用いた集団療法プログラムの効果
- 強迫性障害患者に巻き込まれた家族に対する認知行動的アプローチ
- 地域における集団的認知症予防プログラムに関する予備的検討
- 竹田式三色組合せテスト(TTCC)の作成
- 術後後遺症による胸部締めつけ感を呈したパニック障害患者に対する認知行動療法
- 民医連の一般病院に精神科が必要な理由 (特集 精神医療の現状と課題)
- 1.鳥取生協病院の入院患者に対するリエゾン活動の現況(第23回 日本心身医学会中国・四国地方会 演題抄録)
- 総合病院精神科における院内相談システム構築への試み : コンジョイント分析を用いた探索的研究
- 自己臭恐怖症への認知行動療法の適用 : 症状の低減から就労支援まで
- P3-8 偽てんかん発作により救急外来頻回受診患者への介入過程(一般演題(ポスター))
- P3-20 認知行動療法が奏功した老年期うつ状態の1例(一般演題(ポスター))
- 認知症情緒活動性評価尺度(EASD)の作成(資料)
- P3-02 不登校女児に対する認知行動的アプローチ : 医療・学校の連携による再登校支援(ポスター発表III)
- P1-32 もの忘れ評価尺度(ASF)の作成(一般演題(ポスター発表))
- O3-2 小学校4年生LD児に対するマツチ・ゲームの効果(一般講演,行動療法の先端性と一般性)
- P1B-48 自己主張訓練が共感性と対人ストレスに及ぼす影響(ポスター発表1B(基礎研究・ストレス・精神保健),行動療法の先端性と一般性)
- P1-04 生起不明確なストレッサーへの対処方略選択に関する研究:自己効力感、結果予期、結果価値に注目して(一般演題(ポスター),現在から未来へ 我が国における認知行動療法の展開)
- 総合病院精神科における院内相談システム構築への試み:―コンジョイント分析を用いた探索的研究―