全身麻酔で手術を受ける患者の手術前日と手術後1週間以内の心理的特徴と対処方略
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概要
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本研究の目的は,手術室看護師の視点から,全身麻酔で手術を受ける患者の手術前日と,手術後1週間以内の心理状態を明らかにすることであった.全身麻酔で手術を受ける患者10名に,半構成的面接を行い,グラウンデッド・セオリー・アプローチにより分析した結果,コアカテゴリー『複数の交錯する揺れる思い』と10個のカテゴリーが抽出された.手術前日と手術後1週間以内の『複数の交錯する揺れる思い』は,手術前日は4つ,手術後1週間以内は5つの併存する思いに"揺れ"を生じるプロセスと,その"揺れ"に対して揺れを鎮めようとするプロセスが明らかになった.ライフイベントの中でも大きなストレスとなる手術時に,一番身近で援助を担う手術室看護師が,患者の術前術後の心理的特徴を知り,手術室看護師の立場を有効に活用し看護介入を行うことで患者の複数の交錯する思いに生じる不必要な"揺れ"を取り除き,生じた"揺れ"を鎮めるよう働きかけることが可能であることが示唆された.
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Japan Academy of Critical Care Nursing | 論文
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