人工呼吸器装着患者の管理における看護師の多職種チーム調整機能の構造
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概要
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本研究は,人工呼吸管理において看護師が担っている多職種チーム調整機能の構造を明らかにすることを目的とした.急性期の人工呼吸管理に携わる看護師34名,他職種6名を対象に参加観察と半構成的面接を行い,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチに基づき分析した.その結果,人工呼吸管理における看護師の多職種チーム調整機能は,多職種チーム内における看護師の《離脱促進への看護の強みの明示》を基盤にして発揮されており,患者・家族とチーム構成職種との間に存在する看護師の《患者とチームを適合させるハブ》としての機能を介して機能していた.看護師は《患者とチームを適合させるハブ》として,チームの情報拠点となって人工呼吸管理の全体像を把握し,患者とチーム活動の状況に応じて《他職種機能の采配と強化》をしつつ,《多職種機能の統合》を図ることで,チーム構成職種の持てる機能を患者に結集していた.さらに,《個別性の反映》《日常性最大化への挑戦》により,個別性と日常性の最大化された人工呼吸管理へとチーム活動を導いていた.
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