アルカンにより膨潤したスメクチック液晶の構造と物性
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概要
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液晶は結晶と液体の中間相であり、両親媒性物質と溶媒からなるライオトロピック液晶系や、棒状分子を中心としたサーモトロピック液晶系に分けて論じられることが多い。近年、新しい液晶性の物質系として「単体でサーモトロピック液晶性を示す棒状分子」と「鎖状分子などの溶媒分子」との混合系が注目されている。本研究では代表的なスメクチック液晶であるMHPOBCを「棒状分子」として、オクタンなどのアルカン類を「鎖状分子」とし選び、その混合比を変えた系の相転移挙動ならびにスメクチック液晶の構造について研究した。MHPOBCが30wt%、50wt%、75wt%の試料いずれも、結晶相から液晶相への転移に際して層間隔が35Aから60A程度に不連続に増加した。スメクチック液晶相における層間隔は混合比にほとんど依存しなかった。スメクチック相の温度領域では層間隔は温度の増加に伴い減少した。一方、溶媒の混合比の増加に伴い層内メソゲン分子の間隔は広がる傾向を見せた。
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