液晶相を利用した多結晶薄膜の作製と有機TFTへの応用
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概要
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これまで我々は異方性を助長した構造である液晶分子が、多結晶薄膜材料としても電荷輸送方向の粒界を減らすことができることを示してきた。本研究ではオリゴチオフェン(4T)液晶を液晶相温度でスピンコートし液晶相で配向制御した上で、多結晶相に相転移させることで目的の多結晶薄膜TFTを作製した。作製したデバイスは飽和特性をもつ典型的なFET特性を示し、室温では移動度が0.05cm<SUP>2</SUP>/Vs、On/Off比が10<SUP>8</SUP>になることがわかった。FET移動度はTOF法で測定された移動度とほぼ同程度の値を示しており、デバイス上でも液晶相を経由し配向制御した液晶物質の多結晶薄膜は粒界の影響が少ない高品質な多結晶薄膜半導体になることを実証した。
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