第一小臼歯および上顎第一大臼歯抜去により治療を行った上下 顎前突症例
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概要
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患者は初診時年齢18歳6か月の女性で, 口元の突出感, および歯並びの不正を主訴に来院した. 叢生を伴う著しい上下顎前突症例で, 上下顎両側第一小臼歯および上顎両側第一大臼歯を抜去し, エッジワイズ装置による治療を行った. 叢生を伴う上下顎前突症例の歯科矯正治療では, 叢生の解消ならびに上下前歯歯軸の改善のため, 小臼歯抜去にて治療を行う場合や, 大臼歯の遠心移動が必要となることがある. 本症例では, 上顎右側第一大臼歯に施された不適切な根管治療, 上顎左側第一大臼歯には二次齲蝕が認められた. したがって, 長期的な予後をふまえ, 上顎第一大臼歯を抜去し, 第三大臼歯を利用することにより上顎では加強固定装置を使用せずに, 叢生の除去, 歯軸の改善, 大臼歯関係の改善, および良好な側貌を得ることができた.
- Showa University Dental Societyの論文
Showa University Dental Society | 論文
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